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早春のジャム屋日記

 2022年2月、島は凛とした寒さの中にも、春の気配を感じさせる陽ざしに包まれる日が多くなってきました。

もともと海に囲まれた瀬戸内の島なので、雪はちらついても積もることはほぼなく、2月でも晴れると畑仕事がしたくなるような陽気になることも多いです。

左下の写真は早春の陽ざしに導かれて訪れたジャムズガーデンの裏山の水仙畑。

1月中頃から水仙が咲き乱れ、ここだけが春のようでした。

右下の写真は同じく、ジャムズガーデンの裏山に植えている梅の花。

2月の瀬戸内海の青色ととても鮮やかなコントラストを描き出しています。

 さて、2月になると、多様なスイート系柑橘のシーズンを迎えます。その中でもひときわ異色の柑橘といえば、そう、完熟すると真っ赤になるブラッドオレンジ!

自社農園で栽培を始めてはや11年目を迎えます。ブラッドオレンジといってもさらに品種分けができるのですが、外皮も果肉も真っ赤になる「モロ」という品種を当園では栽培しています。

2月24日、今年も自家農園のブラッドオレンジの収穫日がやってきました。じつはブラッドオレンジといっても、寒さにあたらないと一般的な柑橘類のようなオレンジ色のままなのです。

この島では12月頃まではそれほど寒さがきつくないので全く普通のオレンジ色をしています。1月、2月と寒さに触れるたび、徐々に赤みを増していき、味ものってきます。

当園では例年2月に入ったころから1週間おきに試しに収穫しては中身の色合いと味をチェックしていき、収穫時期を決定しています。

そして今年は収穫日を2月24日と定め、この日に一気に収穫に入りました。今年は適度に摘果を行ったこともあり、大きさも握りこぶし大の果実が多く収穫できました。

マーマレードにはもちろん、今年はレモンチェッロの技術を活かしてブラッドオレンジのチェッロづくりにも挑戦しようと考えていますので、是非楽しみにしていてください!



 さて、当店では四季折々の果実の旬を楽しんでいただくことをコンセプトにジャム造りを行っているため、新しく季節が始まるジャムもあれば、そろそろ季節が終わるジャムもあります。

先日放送されたテレビ番組「秘密のケンミンshow極」で取り上げていただいた「焼きジャム」シリーズにもシーズンがあり、12月頃から本格的なシーズンを迎え、3月頃からそろそろ終わりの季節となっていきます。

もともとがちょっと肌寒い季節にジャムごとトーストして(焼いて)、味わっていただくのがコンセプトなので、寒い季節の終わりと共にシーズンオフとなっていきます。

なんだか名残惜しいですが、、、

焼きジャムシーズン終盤のこの2月に出るのが「完熟いちごのショコラディップ」。

一番人気の「金時いものドルチェ焼きジャム」とも全く違った味わいが楽しめる焼きジャムになっています。

当店の古くからのリピーターのお客様の中にも「焼きジャムを食べず嫌いしていた!」と再認識される方が今回のテレビ放送後たくさんおられました。

焼きジャムシーズン終わりまでに是非お試しくださいね。








一方、工房ではレモンチェッロの仕込みが佳境に入っています。

冬はレモンシーズン真っ盛りで、島の工房には契約農家さんから次から次へとレモンが運び込まれてきます。

レモンチェッロ造りに使うレモンの表皮は10kgのレモンからたったの700gしか取れません。

そんな貴重な表皮を高濃度のアルコールに浸けて濃厚な香りを抽出していきます、、、

そして一番大事な要素は「時」。

ただただ時がたつのを待つのみ。瀬戸内の香りと時間を凝縮して造るレモンチェッロ酒造はやはり楽しい。

できたばかりのレモンチェッロを試飲する時のわくわく感がたまらなく好きです(笑)。


最後に3点ご報告です。

1つ目は、Jamsカフェで例年大人気の「いちごスイーツフェア」のメニューが充実!いよいよいちごシーズン真っ盛りです!!

2つ目のご報告は、2月末で島のお店の冬期営業終了です!3月からは通常営業に戻ります、そしていよいよ島は心地よい季節を迎えます、機会がございましたら是非ご来島ください。

3つ目のご報告は冬の香りを楽しむ「ジャム屋の季節便~冬の果実号~」の発送について。3月上旬から順次発送を始めていきます。冬号のお届けからスタートをご希望の方は是非お急ぎお申し込みください。


3月は人気のブランド柑橘たちのマーマレードが旬を迎えます。

3月の新作発表は3月20日20時から!どうぞ楽しみにしていてください。



園主松嶋


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