2021年12月 師走のジャム屋日記

 12月になり全国的には冬のはじまりですが、温暖な瀬戸内の島ではまだまだ紅葉が楽しめたりミカン狩りが活況だったり、名残惜しい秋を満喫しています。左下の写真は、いよいよ収穫の時を迎えつつあるレモンたち(自社農園から瀬戸内の風景をバックに)。真ん中の写真はジャム屋前の浜辺。秋が深まり初冬になると特に水が澄み渡り瀬戸内独特の緑色がかった透明度の高い「瀬戸内ブルー」に輝き始めます。右下は真っ赤に紅葉したブルーベリーの樹々。ジャム工房前のブルーベリー畑の紅葉は年末年始頃までは楽しめそうです。

 さて、12月といえば冬至。日中の時間が一番短い季節になりますが、この冬至に欠かせない果実が「ゆず」です。島でも冬至にゆず風呂に入ったり、柚子茶を楽しんだり、柑橘産地ということもあって豊富に手に入る「ゆず」をおもいおもいに楽しんでいます。一方、ジャム屋としてはこの季節、熟した「ゆず」が次々と運び込まれてきます。柑橘類の中でも特に外皮が柔らかく、すぐに傷んでくるので、おいしい旬を逃さないように、その場で皮をむいて、次から次へとジャムに仕上げていきます。ゆず 独特の香りに工房が満たされる中、もくもくと作業は続きます。ゆずをストレートに楽しむ「黄金ゆずマーマレード」は柚子茶などにもおすすめです。一方、「島ゆずとホワイトショコラのマーマレード」はトーストに塗ってからオーブンで焼く「焼きジャム」として是非ご堪能ください。





そしてゆずと同じ時期から旬を迎え始めるのが国産レモン。12月から翌年の5月頃までが主な収穫期になります。ちなみに、レモンは「四季咲き」の品種で、年がら年中花が咲く柑橘です。したがって、1っ本のレモンの樹に花がついている横に小さなレモンが成っていたり、成熟した収穫可能なレモンもついていたりします。栽培の仕方によっては、春~夏~秋にかけても収獲ができるのですが、育てやすいのが、春に咲いた花を結実させ、11月ごろから収穫するというローテーションになります。

当店では、今年の2月からレモンチェッロ(レモンのリキュール酒)を製造し始めているので、レモンの収穫とともに始まるのがもちろん、レモンチェッロの仕込みです。レモンの外皮のさらに黄色い表皮だけを薄くそぎ取り、95度の高濃度のアルコールに漬け込んでいきます。なんと10Kgのレモンからとれるレモンの表皮はたったの700g!!!日本酒でコメの研き度を2割3分などと表現しますが、 当店のレモンチェッロでいうと0割7分。レモン産地だからできる贅沢な贅沢なリキュールなのです。

そして、そろそろ今年の初蔵出しの季節を迎え始めました。瀬戸内の香りがギュギュっと詰まった レモンチェッロを是非お楽しみください。


 さて、この季節、よくお問い合わせをいただくのが「焼きジャム」の食べ方。「焼きジャム」シリーズはトーストに塗って、ジャムごとオーブンで加熱して食べたほうがさらに美味しさが引き立つジャムたちです。もちろん、加熱しなくても十分おいしいのですが、加熱することにより香りが立ち、ほっくり・トロリといった食感が加わってきますので、焼かずに食べるのはもったいない!これからの肌寒い朝のお供におすすめですので、ここで簡単に紹介しておきます。

① トーストに焼きジャムを塗る(注:焼けたときのトーストのカリカリ感を楽しむため淵や角の上は塗らない・ジャムはケチらずたっぷりと)

② バターをのせる(注:サイコロより少し小さいサイズのバターを4個ほどのせる)

③ バターが溶けるくらいまで焼く(家庭用トースターの場合、1200Wで2分ほど予熱した後にトーストを投入し、3分ほど加熱すると完成!)