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これまでにない究極のジャム・

マーマレード造りに取り組んでいます

ジャムの原材料はその年々の気候によって、栽培農家さんによって、畑の立地や土質によって、そして収穫時期にって、味が異なります(そのことをテロワールといいます)。

そんな不均一な味を均一な味に仕上げようとすると・・・世間一般的なジャム造りではとろみが足りなければゲル化剤を、酸が足りなければ㏗調整剤を、などなど添加物で味を調整することになります。

しかし、私たちの目指しているジャム造りは、このような大量生産で均質な工業製品型ジャムづくりではなく、正反対にその味の違い(テロワール)を楽しむジャム造りです。

北斜面の柑橘は酸味が抜けにくいのでその酸味を楽しむよう、レモンティーをイメージして紅茶で煮あげたり、寒さの続いた年の柑橘は苦みが出るので、その苦みを楽しむためにチョコレートで煮込んだり、、、などなど。

それぞれの果実の個性を見極め、個性を活かすジャム造りをしています。

これまでのジャム

​(均質・大量生産)

原料:余った果実

生食用に栽培された果実で余ったものや、規格外のものを加工用に用います。

 


加工:均質な味、添加物使用

生産者や畑で味が異なる果実を均質にするため、

大なべで煮込みます。また、
   煮詰めすぎると量が減るので

ゲル化剤でとろみをつける加工を行います。

​私たちのジャム

​(個性・少量生産)

原料:専用の果実

ジャム造りのために最適な方法で栽培した果実を

使います。また、これまでのジャム・マーマレード

では一般的でない果実類へもチャレンジします。


加工:個性を活かし、添加物不使用

生産者や畑で味が異なる果実をその個性を活かすよう

煮込み分けていきます。
   果肉を丸ごと使用することによりゲル化剤や㏗調整剤のような添加物類を使用する必要がありません。

それでは、ごく一部ですが、

​具体的な事例をご紹介いたします。

特別栽培の青みかんマーマレード

早摘み青みかん まるかじりマーマレード

皆さんもご存じの一般に出回るみかんは生で食べておいしい時季のみかん。しかし、その香りや酸味をもっと楽しみたいのなら・・・一般的には収穫しない時期の青みかんがおすすめ。青みかんの爽快な香りと酸味、そしてアクセントの苦みといった個性を活かしたこれまでにないマーマレードを造っています。また、収穫時期が変わると農薬の問題なども出てきますので、この青みかんは農薬を使用せずに栽培してもらう契約を農家さんと交し、マーマレード専用に栽培をしていただいています。

マーマレード専用栽培の完熟かぼすの収穫

完熟黄金かぼす

かぼすは一般的に9月10月に収穫する青い実をイメージすると思います。しかし、その時季のかぼすは薬味用の果実のため酸味が強すぎてマーマレードにしても尖った味に。。。「なかなか美味しいマーマレードにはできない」と、島の農家さんに相談したところ、収穫し忘れた果実は12月頃には真っ黄色に完熟し、酸味もまろやかになるとのこと。そこで島の農家さんと9月以降2週間ずつ収穫時期をずらしながらマーマレードを試作。その結果分かったのが、この島では12月から1月頃まで樹上完熟させると、酸味がまろやかで香りと苦みが程よく効いた最高の味わいのマーマレードになるということ。今ではかぼす農家さんに12月まで樹上完熟してもらうマーマレード専用栽培の契約を交わして、最高のマーマレードづくりを農家さんと進めています。

かんきつ倉庫で出番を待ついよかんたち

フレッシュいよかん

伊予柑は山口県生まれの柑橘だとご存知でしたか?話はさておき、伊予柑は12月1月頃に収穫後、風通しの良い柑橘倉庫で予措(よそ:果皮の呼吸を抑えるため、あらかじめ果皮を少し乾燥させる措置をすること)と貯蔵の工程に入ります。この工程により、酸味が抜け、甘みが増し、外皮もきれいなオレンジ色に色づき生食には最適な旬を迎えます。そして3月頃に一般的に出荷することとなります。加工用果実が出回るのは出荷時期の3月頃に選別をして、、、そのB級品が、、、ということになりがちです。しかし、マーマレードにして一番おいしい伊予柑は、程度な酸味があり、外皮がフレッシュで濃厚な香りがある1月から2月頃。このため当店ではいよかん農家さんと契約して1~2月のフレッシュ伊予柑をマーマレード用に購入させていただいています。農家さんとの連携が最高のいよかんマーマレードを生みだしています。

ハイビスカス(ローゼル)

ハイビスカスティーの原料としても使用されるハイビスカスの一種「ローゼル」を私たちの農園で栽培しています。花ももちろん綺麗で毎年秋には畑を彩りますが、実は花びらではなく、がくの部分を収穫してジャムにします。ヨーロッパでは高級ジャムとして流通していますが、日本ではまだまだ知られていない食材。そのまま煮込むだけで甘酸っぱくて薫り高く、真っ赤なかわいいジャムに仕上がります。栽培・収穫の手間の割に生産量が少ないので、ごく限られたヴィンテージ商品となりますが、ジャム屋としては是非味わっていただきたい一品です。

杏仁ジャム

みなさんは昔、梅干しの種を割って中の仁の部分を食べたことはありませんか?杏(あんず)の種のあの部分がまさに杏仁豆腐の原料です。とても甘い独特の香りに魅せられ、当店では完熟した杏の実から抜き取った種を、一つ一つ手で割って取り出し、杏の実と共に煮込んでいます。ほんのり杏仁豆腐の香りのする杏ジャム。あまりに手がかかるので6月の超レア商品です。

こっこー

こっこー

「こっこー」ってご存知ですか。
また面白い食材に萌えてしまうジャム屋です。写真は周防大島産ですが、お隣の祝島では古く不老長寿の仙薬との言い伝えが残るナシカズラの一種。見た目、味、ともにまさにミニキウイ。なのになんとキウイアレルギーの方でも大丈夫だとの事。地域に眠る資源と出逢うのが一番ワクワクする瞬間です!こんなこの地域ならではの裏メニュージャムも煮込んでいます。

完熟

すだいだい

酢橙(すだいだい)ってご存知ですか?島ではどの家庭にも1本は植えてあるという柑橘で、薬味として庭先からもいできて搾って使う香酸柑橘(こうさんかんきつ:香りと酸味を楽しむ柑橘)です。全国の出荷量の99%を山口県が占め、島では香酸柑橘と言えばすだいだいがあたりまえ。ザ・島のソウルフード柑橘なのです。そしてなんと皇室から毎年この島の酢橙をお買い上げいただいているような由緒正しき柑橘でもあります!この酢橙は10月ごろから3月ごろの寒い時季が旬。

はっさくをそのまま楽しむ 「はっさくマーマレード」

例えば

はっさく3種

果実はその年々の気候によって、栽培農家さんによって、畑の立地や土質によって、そして収穫時期にって、味が異なります(テロワールという)。この素材の個性を活かすジャム造りが私たちの基本コンセプトです。その1例として・・・はっさくを紹介します。はっさくも収穫時期によって味が変わりますが、概してまだ市場に出回らない1月2月頃のはっさくがマーマレードには向いています(外皮のフレッシュな香りと適度な酸味があるため)。そのままマーマレードにしてシンプルに楽しむのが1つ。一方、北斜面の畑で育ったはっさくは酸味が抜けないので、レモンティーをイメージして「紅茶煮込み」に。時に寒い日が続いたらはっさくに苦みが出ます。苦みが個性のはっさくはその苦みを活かすべく「ショコラ煮込み」に(チョコレートは適度な苦みがあったほうが美味しいのです)。日々、この果実と向き合い、その果実の個性を活かすジャム造りに私たちは取り組んでいます。

酸味を活かした 「はっさくの紅茶煮込みマーマレード」
苦みを活かした 「はっさくショコラマーマレード」
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