2021年1月 早春のジャム屋日記

~祝 日本農業賞 大賞受賞!~


 1月も下旬を迎え、いよいよ島にも小さな春をおもわせる芽吹きが増えてきました。工房の裏山にある水仙畑はそろそろ満開の時季を迎え、まわりには春の香りが漂い始めています。瀬戸内の海の色も、日に日に鮮やかなグリーン色が混じりはじめ、早春の色になってきました。人間の世界はコロナ禍により大きな変化を余儀なくされ、右往左往していますが、自然の営みは例年と変わりなく、淡々と移り変わっていく。そんな悠久の時間の流れを日々感じることができるのが、自然に近いところで生活している者のメリットでしょうか。



 そんなことをぼんやり考えていた1月末のある日、大きなニュースが飛び込んできました!なんと、当店が日本農業賞「食の架け橋部門」の大賞(農林水産大臣賞)を受賞したとのこと!!!

 知らない方も多いと思いますが(何を隠そう、私もほとんど知らなかったのですが(笑))、農業界では歴史ある由緒正しき表彰。

その記念すべき第50回目の、そしてまさにコロナの年2020年を代表して受賞することとなりました。

これまでの農業を核とした里山資本主義的取り組み(地域を巻き込んだ産業造り・関係人口構築などの地域づくり)、そして今回のWithコロナ時代に向けたレモンチェッロプロジェクトなどの事業転換・新たな観光交流事業創出を評価していただけたとのことです。

謹んでこの場をもって受賞の喜びをお伝えさせていただくとともに、まさに2020年というコロナの年に「食の架け橋」として年間最高評価いただいたことにとても重い責任も感じております。

 私たちは農業・食品加工・観光・飲食と複合的に取り組んできた会社ですが、コロナ禍の中、順風満帆といった状況とは程遠く今回のレモンチェッロプロジェクトも正しいかどうかは5年後ぐらいにならないとその評価はわからないと思っています。しかし、誰もが新たな日常に対応して前に一歩を踏み出す、そうしなければならない、時代だとも考えております。コロナ禍で満身創痍のこんな会社が受賞した、このことが日本全国にてコロナ禍で苦しんでいる農林水産事業者・観光関連事業者・飲食事業者などなどの全ての方々にすこしでも未来への夢や希望・勇気を分かち合えることにつながればうれしく思います。


 さて、自然を活用する農業は自然の影響もかなり受けてしまう営みであります。今年の年末年始の寒波は約10年ぶりに島でも気温がマイナス5度まで下がる日がありました。 マイナス5度。 これは柑橘栽培をしている方々にとっては、とても気になる気温。なぜなら、果実が凍結してしまう温度なのです。 実際にはその畑の立地、空気の流れ等にも影響をうけるので、予報どおりというわけではないのですが、、、

今年のレモンが全滅しては困るということで、寒波到来前日、出勤できたスタッフたちでレモンの大収穫祭を行いました。 ちなみに、右下の写真は、1月30日撮影のレモンの樹。柑橘類の中でも特にレモンは寒さに弱く、強い寒波が来ると、樹自体も枯れてしまうことがあります。今回の寒波では枝の先端が枯れる程度で済みました。枯れた枝葉を剪定し、レモンの樹を楽にしてあげて、春の芽吹きを待ちます。


一方、レモンチェッロの仕込みは試行錯誤の末、一歩ずつ一歩ずつ前進しております。工房ではレモンの外皮の厚み1ミリほどの黄色い表皮部分だけを、丁寧にそぎ取り、95度のアルコールに浸けていきます。この外皮が10キロから600g程しか取れない、希少な部位になります。日本酒ではコメの研ぎレベル(精米歩合)で酒の等級を表現することがありますが、レモンでいうと研ぎレベルは0割6分。まさにレモン産地だからできる、いかに贅沢なお酒造りか、ということが分かってもらえるかと思います。



 いよいよ最後の調合瓶詰めの時期に差し掛かってきました。外皮を漬け込んだ原液はアルコール度数95度。

このままではさすがに飲めないので、本場ヨーロッパでは加水・加糖(シロップ)にて、アルコール度数30度程度にまで下げて仕上げます。

実際イタリア、アマルフィーでレモンチェッロを生産されている方にお話を聞いたところ、本場イタリアではアルコール度数30度以上で果汁を使用しないのが一般的とのこと。

ただ、日本人としては30度のアルコール飲料をストレートで飲むことはあまりないと思い、日本人の舌に合うようにアルコール度数は日本酒程度(13~14度)に抑え、生果汁を贅沢に使用しフレッシュ感を加え、ストレートで飲みやすく仕上げることとしました。

2月25日ごろの販売開始を予定しておりますので、その味をどうぞ確かめてみてください!!(右下の写真は、高濃度アルコールを取り扱うため、工房を防爆仕様に改装しているところです。いよいよ着工!消防法の関係で現状80ℓまでしか生産できないのですが、この工事が完了すると、400ℓまで同時に仕込むことができることになります!)


最後にこの1ケ月間のジャム造りのご報告!まずはなんといっても、いちご!!この季節、自家農園のいちごハウスには甘い香りが充満します。そして多様な柑橘類が登場するのもこの季節。工房内は甘くて爽やかな香りに満たされます。特に、バレンタインに合わせてショコラ系ジャムも充実してきました!おすすめははっさくのオランジェット、いちごショコラ、かぼすのホワイトショコラ。温めてバニラアイスと食べるのもおすすめの食べ方です。早春の島の香りを是非ご堪能ください!


今月のジャムはこちらから


2月の新作ジャム発表&販売は2月7日21時から、いよいよスイート系柑橘類の登場、そして苺いちごイチゴ!2月もどうぞお楽しみに!


店主 松嶋


​瀬戸内ジャムズガーデン

〒742-2804

山口県大島郡周防大島町日前331-8

TEL:0820-73-0002

​メール:setouchi@jams-garden.com

営業時間 10:00 - 17:00

(3月~11月の土日祝日と夏休み7月20日ごろから8月末日までは17:30まで営業)

​定休日 水・木(木曜はジャムの販売のみ営業)

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