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10月のジャム屋日記

さあ、本格的な秋の到来です!


瀬戸内の空にも秋の雲がたなびき、爽やかさを演出してくれています。

さらに店先に植えたコスモスのピンクや白が心地よい風に揺れていて、ついつい仕事そっちのけでドライブに出たくなってしまいます。


秋は日に日に、日のさしている時間が短くなるからか、それぞれの景色に、何やらはかなさを感じ、その一瞬一瞬がとても貴重なものに思えてきます。

さて、そんな周防大島で今の時期に一番忙しくしている人たち、それはミカン農家の方々です。露地栽培のみかんで早いものは9月中旬から収穫・出荷が始まります。この時期のみかんは甘みを楽しむというよりは、そのフレッシュな香りを楽しむべき果実だと思います。もちろん、一口に「みかん」といっても多くの品種があり、9月ごろから収穫される部類のものを「極早生(ごくわせ)」といいます。極早生や早生みかんももちろん完熟にすることもできます。樹上で完熟にするには12月ごろまで追熟させるのがよいそうです。

ちなみに下の写真はみかん園を案内してくれる山本柑橘園の園主、山本さんです。

そしてこの時季ならではのマーマレードが下の写真の「早摘み青みかん丸かじりマーマレード」。生食用よりちょっと早めに収穫することにより、さらにフレッシュな香りと味わいを楽しんでいただこうというマーマレードです。

さらに今年は山口県の長門地方で古くから栽培されている「長門ゆずきち」を大島ミカンにプラスした新しいマーマレードも煮込み研究中です。「長門ゆずきち」はカボスやスダチにちかい香酸柑橘の一種で、読んで字のごとく香りと酸味を楽しむための柑橘です。香酸柑橘類の中では比較的酸味がまろやかなのが特徴。それ本体だけではちょっととがった味のマーマレードになってしまいますが、他の果実と混ぜることによりその個性的な味わいが良い意味で輝いてきます。

更にこの季節の楽しみが紅玉リンゴ。適度な酸味と香り、ジャムにしてこれほどおいしいリンゴはなかなかありません。特に紅玉はその皮の赤さが魅力的。さらに皮ごと煮込んだ紅玉ジャムの方がなぜかおいしい!ということで当店でも紅玉リンゴだけ、皮を一緒に煮込むという珍しい生産方法をとっています。


紅玉リンゴジャムの生産当初の品名は単なる「紅玉りんごジャム」でした。しかし、「皮が入っていたよ」というお客さまからの申し出が多く、結局、意図的にあえて皮ごと煮込んでいることがわかるようにしなければとの思いから、「紅玉りんご皮ごと煮込みジャム」なるネーミングに変更。現在に至っています。紅玉りんごの皮が入っているからさらにおいしいというその事実、食べて確かめてみてくださいネ!

ちなみに 「生姜りんごジャム」に使用している生姜は自家農園産。ジャムを煮込むときにやっと収穫するんです。これほど新鮮で香りがフレッシュな生姜を使えばおいしくないはずがありません。リンゴと生姜。なぜこんなにマッチングするのでしょうね。

話しは変わりますが、最近ありがたいことにたくさんの方々が視察に訪れるようになってきました。注目していただけるほどのレベルなのか?とちょっと心配になることもありますが、お越しいただいた方々に少しでも「来てよかった」と思っていただけるよう、取り組んでいます。このほどプロジェクターまで設置し、30分から1時間ほどの講話の時間も設定。ご興味のある方はご連絡ください!

そして今月最後の話。過疎高齢化日本一といわれてきたこの島に若者のUIターン者を増やそうという取り組みが始まっています。この4月に立ち上げた周防大島へのUIターン者を応援する会「島くらす」。この会の活動が認められ、町が「島くらす」事務局人材の募集をしてくれることになりました!総務省が行っている「地域おこし協力隊」という制度の活用で、島に移住して「島くらす」の活動を主体的に行っていただける人材を募集しています。


過疎高齢のこの島を私たちとともに夢のある島に変えてみたい!とお考えの方、またはそのような取り組みに最適な人がいる、という方、情報をお待ちしております!!





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